19章問題+ 解答

19-8

相同染色体が1セットずつ分配される際に異常が生じて分離できなくなることが原因で生じる。

この現象が通常の分裂や減数分裂の際に生じると、通常の分裂では通常の倍のゲノムを持つ細胞が生じ、減数分裂ではその染色体については3倍体の生物が生じるとこととなる。

 

姉妹染色分体が別れる前に微小管の結合が外れると、同じ染色体のコピー2つが1つの娘細胞に入ることになる。同じ紡錘体極から伸びた微小管が2つの染色体両方の動原体に付着しても同じことが起こる。

この結果、一方の娘細胞はこの染色体上の全遺伝子を1コピーずつしか受け取らず、他方の娘細胞は3コピーずつ受け取ることになる。この染色体の遺伝子量と残り全ての染色体の遺伝子量の比率が崩れることで、タンパク質の量に不均衡が生じ、こうした不均衡の大半は細胞にとって有害である。

減数分裂、すなわち配偶子形成過程でこのような誤りが起こると、その個体の全細胞に染色体数異常が行き渡ってしまう。ダウン症と呼ばれる精神遅滞はその一例で、体内の核を持つ全ての細胞に第21染色体が3コピーずつ存在するために生じる。

 

19-9

相同染色体同士が正しく分離するため。靴下?

 

減数分裂はDNA複製で始まり、まずは各染色体を4コピーずつ持つ四倍体細胞ができる。この4個のコピーを、連続2回の分裂を経て、4個の1倍体細胞に均等に分ける必要がある。姉妹染色分体が対合したままなのは、(1)第1分裂でできた2個の細胞が全染色体のセットを2つ受け取り、(2)第2分裂で染色体が再び等しく分配されるようにするためである。もし姉妹染色分体が対合したままでなければ、第2分裂でどの染色体どうしが対応するか区別することができず、そのため2つの娘細胞に各染色分体を確実に1コピーずつ分配するのは難しくなる。減数分裂第1分裂で2本の姉妹染色分体が対合したままにすることは、対応する染色分体どうしがはぐれないための簡単な方法なのである。

この生物学的原理は、洗濯機に放り込む前に靴下を一足分ずつ何かで止めておくのと良いのと同じである。そうすれば、対の相手を後になって探す手間が省け、しかも組み合わせを間違えずに済む。

 

19-10

A.遺伝子とは、タンパク質もしくは機能を持つRNAを指令するDNAである。対立遺伝子とは、1つの遺伝子の取りえる変異型である。集団内には異常を起こさない対立遺伝子がいくつも存在し、それらの遺伝子の働きは区別できない。欠損の程度が異なる対立遺伝子が少しずつ多数存在していることもあるだろう。ただし、1つの個体が持つ1つの遺伝子の対立遺伝子は、最大2個である。

 

B.ある遺伝子について対立遺伝子が2つとも同じ型である場合、その遺伝子について個体はホモ接合であるといい、2つの対立遺伝子が互いに違う型である場合はヘテロ接合であるという。

 

C.

19-11

A. 機能欠損変異遺伝子をホモで持つ。

B.同じであるとは言えない

C.